自選句
【平成20年7〜9月掲載】 |
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<平成20年9月掲載> |
「平成20年8月投句」より ![](bd_susuki1.gif) |
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由紀子 |
節子 |
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足少し引きずる母や盆の月 |
入道雲同じ角度に傾いて |
噴水が好き濡れるのが好きな子等 |
揚花火双眼鏡に入りきらず |
退院の笑顔にビール飲み干しぬ |
夏休み特急通過に拍手の子 |
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光子 |
真理子 |
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日盛りに人力車夫の待ちぼうけ |
怖れゐし子もびしょ濡れに噴水に |
背負籠を汽車の通路に秋立ちぬ |
小雀のてこずっているいぼりむし |
秋立つや案ぜずともに甘えをり |
篠竹のさ揺れかわして秋の蝶 |
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聖子 |
佳与子 |
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廊下にも夏期講習の檄貼られ |
海の青少し透けゐし日除けかな |
包丁を当てるやいなや割れ西瓜 |
卓寄せて女四人の昼寝かな |
細き火の息する如く苧殻燃え |
貯水池にかかる石橋合歓の花 |
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2008Top |
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<平成20年8月掲載> |
「平成20年7月投句」より ![](sunflower_04.gif) |
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佳与子 |
聖子 |
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観覧車無人の箱を梅雨空へ |
我が顔のよそよそしくてサングラス |
緑陰のあればオウムの籠吊られ |
踊り子の汗のしずくに櫓の灯 |
病室に祭囃子のきこえきし |
葛餅の店ありて古り本門寺 |
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由紀子 |
節子 |
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白南風にテニスの少女一人打つ |
石菖を庭に育てて睦まじく |
猿山の竹揺らす猿南風吹く |
鯖鮓をご馳走になり句に馴染む |
磯路地を急ぐ男や鮓の皿 |
里の子の立てし滝への道標 |
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光子 |
真理子 |
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日の盛り猿吼えさせてみたりけり |
梅雨空へ音なく上る観覧車 |
園児らに厳しき声も炎天下 |
緑陰にアクアマリンのオウムの眼 |
満足の一日終えし夕焼かな |
押鮓の思い出染みる古木型 |
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2008Top |
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<平成20年7月掲載> |
「平成20年6月投句」より |
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真理子 |
光子 |
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梅雨川の水門今日は閉じてあり |
宮島の灯り標に夜釣かな |
一頭は栗毛の子馬初夏の風 |
田に通ふ水路たりきと真菰生ふ |
最終の船着く波止に夜釣かな |
焼け残る去年の蘆原行々子 |
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佳与子 |
聖子 |
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夏落葉動きザリガニ釣れてをり |
通販の栞山ほどさくらんぼ |
朝顔の蔓の這いゆく鳥居かな |
そよそよと風さやさやと鳴る真菰 |
参道の軒先どこも燕の子 |
明け易し旅の枕の合わぬまま |
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由紀子 |
節子 |
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着陸の近し真下に夜釣の灯 |
船旅の果ての四国や明け易し |
水に浮く餌にかしまし梅雨鴉 |
九州へ出航を待つ夜釣の灯 |
近江路の宿に荷を解き時鳥 |
萬緑にひときわ高く松山城 |
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2008Top |